6年目の愛してる


side.紗絵





コウくんが帰って来なかった次の日から、コウくんの帰りは遅くなった。



コウくんと顔を合わせるのは朝ごはんと、夜ごはんの時だけで。



だからこそ、いつだって起きて待っていたい。



義務的な会話しか出来てないけど、その会話すら私にとってはとても大切なものなの。



コウくんが



“傍にいてくれる?”



そう言ってくれた日から、私の一番大切なものはコウくんになった。



だから、コウくんと一緒にいる時間を大切にしたいの。



どんなに遅く帰ってきても少しだけ顔をみれたら、嬉しいから。



でも、なんだか今日は眠気がすごくて。




「少し、休憩・・・」




睡魔に勝てずに、ソファに横になってしまった。