side.紗絵
コウくんが帰って来なかった次の日から、コウくんの帰りは遅くなった。
コウくんと顔を合わせるのは朝ごはんと、夜ごはんの時だけで。
だからこそ、いつだって起きて待っていたい。
義務的な会話しか出来てないけど、その会話すら私にとってはとても大切なものなの。
コウくんが
“傍にいてくれる?”
そう言ってくれた日から、私の一番大切なものはコウくんになった。
だから、コウくんと一緒にいる時間を大切にしたいの。
どんなに遅く帰ってきても少しだけ顔をみれたら、嬉しいから。
でも、なんだか今日は眠気がすごくて。
「少し、休憩・・・」
睡魔に勝てずに、ソファに横になってしまった。


