6年目の愛してる




「ちょっ!課長~大丈夫ですか??送りますか?」

「大丈夫だ!俺は紗絵のご飯をたべに帰るの!」



今日はいつも以上に飲み過ぎた。


ここ最近、紗絵のことが恋しすぎて。


それでも触れる勇気がなくて。


でも、考えるのは紗絵のこと。


いくら飲んでしまっても、紗絵が家にご飯を作っていてくれるから。


それは絶対に食べるんだ。



飯、ある?

今あたためるね。



たったこれだけの会話なんだけど、それでもそれが嬉しいんだ。




「ただいま」




玄関で、小声でそういう。


もう0時を回っている。それでも、紗絵はいつも起きていてくれる。


でも今日はリビングに足を運んでも紗絵の姿が見当たらなかった。