ねえ、裕子さん。
もしあなたが逃げなかったら
私はこんなに、辛い思いはしてないよ。
今ここで、光に手を差し伸べれば
私はきっと救われる。


それでも、
後ろにある暗く悲しい闇に
目が行ってしまうのは
彼を、彼を、
愛しているから。


裕子さん、今私は
あなたがうらやましくてなりません。