授業中も全然勉強なんて
頭に入らなかった。


はあ
帰ろ。


「校門でさまおちゃんと男の人しゃべってた!」
「嘘!」
「ほんとほんと。」


ふ~んと想いながら
関係ないと決めつけて
下駄箱から靴を出して履く。



「心っ!!!!」


聞き慣れた声。


彼。

なんで?

ここ?

「なんでっ」

「まあな。」

意味が分からない。

「来て。」

腕を掴まれぐいぐいひっぱられる。


「ちょっ」

「俺の名前。」

「は?」

「瀬田 裕斗」
えっ?
「18」

「バンドやってて」
ちょっ
「誕生日は8月10日」

「身長178」
ちょっ
「体重・・・」

「ちょっとまって。」

掴まれてる腕が痛い。
なんで急に自己紹介なんか
するの?