握手をしようとしたが、足がふらついてしまい、涙目になりながら、床に女の子座りをしてしまった。



「ゆりあが言った通り、潤んだ瞳、白い肌、細い体、どっからどう見ても女の子じゃない」



そう言って、咲子さんはふふっと笑った。



「酷いじゃないですか・・・ホントに辛いのに・・・」



「ごめんなさい。どうみても女の子だったから、男の子って思うと・・・」



咲子さんが笑いを堪えていた。



「どうせ、俺は女にしか見えませんよ・・・」



「さぁ。内科の先生に診察してもらいましょ」



話をそらすように咲子さんは俺の背中を押す。



「内科の先生、今しか空いてないのよー」



「は、い・・・」



「私、これから仕事入ってるのよ。だから、診察が終わったら、さっきの売店の前にいて。後で行くから」



「はい・・・」