「いたい・・お義父様・・・やめて」

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「夢か・・・」

芳子は苦悶に満ちた表情で夢から覚めた。

(ゆううつだ・・・)

ボーっとした頭に思考が戻ってくる中で、

彼女はホッと胸をなでおろす。

「・・お父様は出張で松本の家にはいない」

最近では父親と顔を会わせないですむことが

芳子の一番の安らぎとなっていた。