リビングにいるのだろう、
玄関のすぐ近くからおばちゃんの笑い声がしたので
隣のうるさいあっちゃんより声を大きくして言った。
「あ、はいは~い!!汚いけどどーぞ~。
…って篤志!!また飲んでっ!!!
アル中で死んでもしらないよ~??
ね、姫ちゃん♪」
『はい♪ってかいっそのこと死ね。』
「ガビーンッ…
あっちゃんショックぅ~…」
あっちゃん…。
思いっきりいじけるそぶりして喜んでんじゃん…。
いじられてうれしいんだね。
『…色んな意味でキモい。』
「あ、姫ちゃんおばちゃんも一緒の考え。」
「う~…二人の馬鹿~っ!!!!」
そういって走って部屋に行こうとするあっちゃんと
笑いながら″馬鹿だね″なんていいながらも
優しい目であっちゃんを見るおばちゃんを見て
…少しだけ。
ほんの少しだけ、
心がさみしくなった。
