交点の烈~沈黙するケイタイ~

「おっ、お願いです。私にも不死を……あなたの力を!」

 狂ったような笑みを見せてベリルにしがみつくミコに、顔を近づけ口の端をつり上げた。

「そんなモノを私が与えられるとでも? 不死など人には必要ない」

「そんなことを言わずに! 私に不死をっ」

「無理だと言っているだろう」

 そんな力などある訳が無い……溜息混じりに発したベリルを、男は呆然と見つめる。

「あなたのために貢ぎ物も用意してあります!」

「貢ぎ物……?」

 反応したベリルに、ミコは嬉しそうな声を上げる。