交点の烈~沈黙するケイタイ~

「さて」

 ひと仕事終えて溜息を吐く。

 次は水道施設の方か……場所を頭の中で確認しながら足を向けた。

 タクシーをつかまえて、しばらく走らせる。

 そうして降りた場所は街頭も薄暗く、住宅街から離れた場所にある水道施設。

「ほう……太陽光パネルか」

 黒い高い鉄格子が長く続く敷地を平行して歩き、中を確認した。

 綺麗に並べられた黒い板が街頭の明かりを微かに照り返している。

 太陽光エネルギーで電力をある程度、供給しているようだ。

 そして建物の周りをぐるりと一周した。