交点の烈~沈黙するケイタイ~

「!」

 そのとき、パンツのバックポケットの携帯が震えた。

 仕方ないなと小さく溜息を吐き、手錠をさらりと解錠して携帯に手をかける。

「およ……?」

 メールを読んで猿ぐつわを外した。

[水道施設が危ないかもしれない]

 別の問題が浮上したらしい、次から次へとよくもまあ起こしてくれるものだ。このまま柳田が向かう先に乗り込もうとしていたベリルは、少し思案した。

「!」

 すると、またメールが届く。

[あと、マシンガンを持った怪しい連中が、街を血の海にするつもりらしいのだけど、その前に捕まえられるかな?]

「ありゃ、こいつはまずいな」

 柳田ばかりに気を取られている場合では無いらしい。