交点の烈~沈黙するケイタイ~

「おやおや。あなたを攻撃しようとした者ですよ」

「論点をずらすな」

 柳田はベリルのあごをくいと上げて、その瞳をのぞき込む。

「フン。男というのが勿体ない」

「なんのためにこんな事をする」

 その問いかけに、柳田は少し苛立った表情を見せた。

「まったく……教祖に仕立て上げた男は不甲斐なくて馬鹿でね。もっと身よりの良い処に移ろうかと思いまして」

 数百人ほど殺して手みやげにしようと思ったら「ミコさま」のおかげで折角の菌は台無しになり、手元に残ったのはたった数本のみ。

「信じられます? あんな培養の仕方! 馬鹿も過ぎると相手にもしたくない」

 そんな時に丁度あなたが現れた。