交点の烈~沈黙するケイタイ~

「うう……」

「おはようさん」

 気がついた男を見下ろし、爽やかに微笑む。

「ハッ!?」

 軽い声にハッとして立ち上がろうとした。

「どわっ!?」

 しかし、手足が拘束されていて情けなく床に転がる。

 ベリルは男に近づき、手にしている銃を目の前にちらつかせた。

「こんなものを本気で使おうとしたのかね」

「な、なに?」

「造りが荒すぎる。粗悪品を掴まされたな。こんな物を使えば暴発の危険があった」

 発してバラバラと鮮やかに分解し、ほらここ……と説明を始めた。