交点の烈~沈黙するケイタイ~

「クク……面白い」

 少しも怯える様子もなく薄笑いを浮かべ、険しい表情でジリジリと迫り来る男たちを見つめた。

 長机とパイプイスを乱暴に押しのけながら、男たちは大きな音を立ててベリルに掴みかかる。

「おっと」

 ベリルはそれを難なく交わし、1人の腕を掴むとグイと引き寄せその首を掴んだ。

 抵抗しようとした男の首にクイと力を込める。

 途端に、男はカクンと白目を剥いて床に倒れ込んだ。

 それに驚きつつも、男たちはベリルのに掴みかかる。

「……っと」

 危ないなぁという顔をしているが、さして危機感の無い声をあげて、殴りかかってきた男を一瞥した。