交点の烈~沈黙するケイタイ~

「早く終らせるのも良いか」

 しれっと言い放ち、また歩き出し歩きながらメールを打つ。

[銃は私がなんとかしてみよう。そっちはどうなっている?]

 しばらくしても返事がない、少々心配だがどうしようもない。

 こちらに注意を引きつけるというテも有りだな、と暗闇に光る窓の建物を立ち止まって見上げた。

「まだ早いかな」

 腕時計に目を移すと、時刻は7時少し前といった処だ。

「どこかで時間を潰して……」

 周りを見回すものの、住宅街に時間を潰すものなどあるはずもなく、小さく溜息を漏らすとあてもなく歩き始めた。