交点の烈~沈黙するケイタイ~

「聞きたい事は解るよな」

 しゃがみ込み、視線を合わせて意地悪く問いかける。

「ナユタという……」

「拳銃!」

 言い終わらないうちに男は声を荒げて発した。

「ミコ様が大量の拳銃で何かしようとしているんです……っ止めてください!」

「どういう事だね」

 眉をひそめて小太りの男を見つめる。

「じっ、実は……」

 少し落ち着きを取り戻した男は、まだままならない呼吸で語り始めた。

「ミコ様が近頃おかしいんです。俺、最近ついていけなくて……今日も、あんたを痛めつけて来いって言われて。ここに来る前に、凄い数の拳銃を見つけたんだよ」

「おっ俺も……見た」

 男の話に目を細め怪訝な表情を浮かべていると、倒れていたもう1人の男も応えた。