交点の烈~沈黙するケイタイ~

 こんな街に外国人が1人でネットカフェに来る事は意外でしかないのだろう。

 驚きながらも、定型文で

「いらっしゃいませ~」から「会員登録なさいますか?」までを一通り話し個室の番号札を手渡す。

 カルト教団なら情報屋を使わなくともこの程度の端末で調べられるだろう。

 起動させている間にコーヒーを傾けて、これからの行動に思考をめぐらせた。

 そうしてディスプレイを見ながらキーを打つと、いくつかめぼしい組織が検索結果に表れた。

「……」

 流し読みしたあと、頭を抱える。彼にとっては、顔をしかめる程にくだらない教団ばかりだ。

 その中の一つに目が留まった。