交点の烈~沈黙するケイタイ~

 しばらく歩いていると、背後から付けてくる気配がしてニヤリと笑みを浮かべる。

 駅近くのシアトルスタイルカフェに入りカフェモカを注文して、そこにあるソファに腰掛けゆったりとカップを傾けた。

 落ち着いた表情で外の気配を探ると、男2人がこちらを見つめていた。

 その様子からプロという訳でもなさそうだ。

 家を監視していた男といい、シロウト丸出しの動きに小さく溜息を漏らす。

 相手はどう出るかと思案していると携帯が震えた。

「ん……?」

 ナユタからのメールに眉をひそめる。

[拳銃が一杯ある]

「……」

 今度はハンドガンか、色々と持っている奴らだな。