本来の外見通りの年齢だったのはいつ頃だったろうか?

 彼が『不老不死』という信じがたい存在になって久しい……不死である事は、裏の世界のみに『公然の秘密』として広まっている。

 そんな彼の携帯が着信の知らせを震えて知らせた。

[誰か助けて!]

 ジーンズのバックポケットから携帯を取り出しメールボックスを開くと、それだけ記されていた。

「?」

 登録していないアドレスに件名も無し。

 フォントは日本語だ。

 ベリルの携帯には基本的ないくつかの言語のフォントが入っているが、日本語とは珍しいと小さく唸る。