「きさま! うっ!?」

 生田が我に返り銃を向けるが、ベリルは男よりも早く引鉄(ひきがね)を引いて男の銃を弾いた。

 銃を構えて見つめるベリルの瞳にゾクリとし、生田は押し黙る。

 抵抗する気力を失ったと感じたベリルは、ゆっくりと事務所内に足を踏み入れた。

「面白い計画を練っていたようだな」

「な……何の事だ」

 柳田が目を合わせずに答えた。

「とぼけても無駄だと解っているだろうに」

「ひっ!?」

 薄笑いを浮かべながら、ぴくりと動いた生田に目線を合わせずその足下に一発お見舞いした。