それから、

もっと大きな冷蔵庫モドキを開けた。

中は、ひんやりとしていて…

本物の冷蔵庫だった。

試験管立てに、いろんな色の液体を三分の一ほど入れた、

試験官が並んでいる。

全部に銀色の蓋がされてある。

それから、アユタは、棚を開けた。

青や白や、黄緑のプラスチックのボトルが並んでいる。

「これ…」

「何?」

「多分、だけど、ペスト菌とかじゃなくて、

食中毒菌を培養してるんだと思う」

「培養?増やしてるってこと?」

「うん」

「何で?」