私が見たものは不思議なものでも何でもなかった さっきまで私と話していた綺麗な人が宏の部屋のドアの前に立って 出迎えた宏が少し具合悪そうな笑顔で部屋の中に入れた そんな光景 …を見ただけ ドアが閉まったのを黙って見た後,私は振り返りまたエレベーターに乗り込んだ 家までの帰り道私は今にもこぼれ落ちそうな涙を必死に我慢した なんで私にメールしたのよ 彼女が来るんだったら……… 連絡なんていらない