Magical☆Player

あの日…緑風の見学の後、流れで一緒に帰ることになった。

私は車に乗ればいいじゃないって言ったんだけど、意地張りなのかなんなのか、車帰して、駅まで一緒に歩いてきた。

遅い時間だったし、周りには誰もいなかったはずなのに、誰かしらには見られていたのだろう。


壁に耳あり、障子に目あり。


とにかく、この噂はあっという間に両校に広まったらしい。





「だってそれぞれの学校人気ナンバーワンの2人!みんな気になるよー」



桃子が三つ編みを弾ませたかと思えば、まどかが見慣れた携帯電話を手にして、開いた。



ブブッ



バイブと共に、サブディスプレイにはメール着信、の文字。