「それ、集めるんだろ?」
私の方を見もせずに乙坂は言った。
「あ、でも、今年は去年とは違う方法で予算を組んで欲しくて・・・」
「あぁ、それで大丈夫だろう」
「大丈夫って言われても・・・」
「おい、見てから言えよ」
ちらっと私の方を見て、さっき手渡された冊子を指さす。
そう言われて、ぱらぱらっと冊子をめくった。
私は驚きのあまりあっ、とまた声を漏らしてしまった。
今年のこの変則に順応できる、完璧な予算組だった。
「なんで・・・」
「最後まで見ろよ」
めくっていくと、見取り図のようなものが出てきた。
「あ、もしかして会場のこと、かな?」
隣から一緒に見ていたまどかが言った。
「あぁ、校内見学する前にそれで予習しておけ。効率よく見学してもらうためな」
・・・抜かりがない。
「あ・・・ありがとうございます」
予想しない事態の展開に驚きながら、私は反射的に礼を言った。
・・・お礼なんて言うつもりで来たんじゃなかったのに。
私の方を見もせずに乙坂は言った。
「あ、でも、今年は去年とは違う方法で予算を組んで欲しくて・・・」
「あぁ、それで大丈夫だろう」
「大丈夫って言われても・・・」
「おい、見てから言えよ」
ちらっと私の方を見て、さっき手渡された冊子を指さす。
そう言われて、ぱらぱらっと冊子をめくった。
私は驚きのあまりあっ、とまた声を漏らしてしまった。
今年のこの変則に順応できる、完璧な予算組だった。
「なんで・・・」
「最後まで見ろよ」
めくっていくと、見取り図のようなものが出てきた。
「あ、もしかして会場のこと、かな?」
隣から一緒に見ていたまどかが言った。
「あぁ、校内見学する前にそれで予習しておけ。効率よく見学してもらうためな」
・・・抜かりがない。
「あ・・・ありがとうございます」
予想しない事態の展開に驚きながら、私は反射的に礼を言った。
・・・お礼なんて言うつもりで来たんじゃなかったのに。

