からっぽな街

その水が冷たいのと、水しぶきで前が見えないのと、ここは山の中で、川で、子どもと遊んでいて、すごく楽しいことで、腹の底から笑った。
「ゆんー。」
浮き輪に乗って、流れてきたのは、ぽくだった。ちゃちゃとニケが、その浮き輪を押して遊ぶ。
少し向こうの深い場所では、男の子達が、ゴリさんやトックと、飛び込んで遊んでいた。
岸に上がり、ビショビショになった、髪の毛を絞る。子ども達は、きゃー、きゃーと言いながら、思い切り川で遊んでいる。
山の、澄んだ空気は、おいしかった。蝉の声が、気持ちのいいものだった。