からっぽな街

池袋を出発し、四時間かけて長野県のキャンプ場に到着した。子どもたちから、「あと何分?」「いつ着くの?」と、分刻みに尋ねられ、その度に、「もうちょっと。」「あと、三十分くらい。」と答えなければならなかった。
幸い、バスレクが盛り上がったのと、遠足のときのウキウキとした気分のおかげで、バス酔いする子どもはなかった。
「わあー。着いた!」
「ねえ。ねえ。着いたの?」
バスが止まったので、子ども達が歓声を上げる。
バスが止まったからと言って、目の前がキャンプ場というわけではない。私たちが泊まるはずの場所となっているキャンプ場は、バスが止まれるくらいの道路から、自分の足で、バスが通れないような細い路地を十五分ほど登った所にあった。