からっぽな街

「おはようございます。すいません、遅れました。池袋、広くて迷っちゃって。」
「おー。おはよう。久しぶり。」
ハナに気がついたのは、テツヤだった。内心、ほっとした。テツヤが、二度しか会ったことのない、ハナのことを覚えていてくれたので。
「おはよ。ユウ、山中さんって、どなた?」
「ほら、あっちで、髪の短い人としゃべってる水色のポロシャツを着てる人。」
「ああ。ね、一緒に来て?あいさつに行かなきゃ。」
「あ。ああ。」
あまり、山中さんとは、関わりたくなかった。昔からの友人と、楽しそうに話しているところだったし。少し困惑して、テツヤを見る。