撮り始めた。

私は笑う事ができなかった。

―――すると―――

としがいきなり私のあごを

指で押しあげ

キスをしてきた。

私は信じられなかった。

嬉しくともなんともなかった。



そしてやっと撮り終わった。

落書きをしている時

私は何も話しかけなかった。

そして、

落書きが終わると

としが

「もーいっかいしよ?」

と言ってきた。

ありえない。

もうやだ....

ゆうくん.....

助けて.....

そう思っているうちに

としの唇は

私の唇に触れていた。

そして離れると

私は

「プリ切ってくるね」

そう言って

としのそばを離れた。

何度も

洋服の袖で

唇をふいた。

私は泣きそうだった。


そうして

二人でゲーセンを出て

家に帰った。