ミーンミーン....♪

せみがまだ鳴く頃、

私は恋をした。

私の名前は

仲村綾香。

ばれー部に

所属している。



「あぢぃ~」

その日はかんかん照りで

太陽が地面に向かって

照り付けていた。

「はやく部活終わんないかな~」

「てか、何でこんな日にかぎって

 部活なの?」

みんなの口から出てくるのは

こんな言葉ばかりだ。

隣では、男子バスケ部が汗をかきながら

練習をしていた。

「バスケ部も大変だなぁ」

そう、つくづく思った。

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次の日。

部活の時間。

とうとう来てしまった。

また地獄の練習の始まりだ。

「........はぁ」

少し重みのあるため息を

ついた。

「綾香ちゃん、だいじょーぶ?」

声をかけられた。

この仔の名前は

松田奈々美。

すっごく天然で面白いから

みんなからとても人気だ。

「大丈夫.......」

無理矢理笑顔を作って、

そう言い返した。


しばらくたっても

先生は来なかった。

いつの間にか

みんな雑談ばかり。

まぁ、いいか。そう思った。

隣のバスケ部は

もう練習が始まっていた。

しばらくバスケ部でも見ていよう、

と思った。


_____すると_____

「ファイトオーっ」

聞き覚えのない声が聞こえてきた。

中学生のわりには声が高くて、

とても響きのいい声.......

何度聞いていてもあきないような

この声........

この声の持ち主はいったい誰?

聞こえた方を見ると.......