「瑠璃。大丈夫か?」
そう言う鈴の瞳には私が映っている。

「私.....用事思い出したから帰るね。」
「俺送るよ。」
そういってのばされた鈴の手を反射的にはらってしまった私。
「えっ?」
そういう鈴の瞳には戸惑いの色がうかんでいた。
そんな空気が息苦しくて
「私、急がなきゃいけないから。」
走り出そうとする私の腕を鈴はつかみ、引き寄せる。

「瑠璃。記憶思い出したのか?」

鈴の声が私の耳い届いた。
私は自分でも驚くぐらいに冷静だった。

「だったら?なんなの?」
「いや......あのさ.....」

鈴が焦ったような声を出す。
そんな鈴の態度に私のイライラは募っていく。