「鈴?なにやってんの?」

私がそう鈴に言った。

だって おかしいもん。

鈴 彼女いるのに。

私のこと なんとも思ってないんでしょ?

なんでこんなことするの?



「俺さ。きっと小さい時から瑠璃が好きだった。
 ずっと一緒にいるのが当たり前だったから、自分の気持ちに気付けてなかったんだ。。」

鈴は私のことを好きだったの?

「だけどさ、俺 桜に告白されて、自分の気持ちに気付いてなくて桜と付き合う事にした。
 付き合い始めて どんどん離れていく瑠璃を見てやっと瑠璃が好きだって気付いたんだ。」

私は桜チャンと付き合うって言われて ショックだったよ。

仲がいい2人を見てられなくて鈴と距離をとったんだ。

「高校で瑠璃と一緒のクラスになって時実感したんだ。」

鈴の腕に力が入る

「瑠璃が好きだ。
 瑠璃を守りたい。一生をかけて。」

私だってそう思ってたよ。

だけど、その気持ちはもう思い出さない事にしたの。

その気持ちに答えたら、たくさんの人を傷付けることになるから。

深呼吸をして私は言った

「私も鈴の事好きだったよ。
 だけど、私にも鈴にもお互いの事を想ってくれる人がいるじゃない。
 鈴のその一言で傷つく人がいるでしょう?
 それに、私は想いを引きずらない事にしたの。」

涙が頬をこぼれた。

「鈴 離れて...」

本当は離れて欲しくなかったよ。

鈴の背中に抱きついて”私も鈴の事大好きだった”って言いたかったよ。

だけど、私と同じように私の事を...鈴の事を想ってくれてる人がいるから。

そんな気持ちが私の心にブレーキをかける。





もう、傷つきたくないそう思った高校1年生の春。