康は照れながら、言った。


「そう?

琴音は?何か部活入んの?」


「うん。美波が誘ってくれてるの。」


「そっか。約束したもんな!

《毎日一緒に帰ろうな》

って。」


やっぱり、康は恥ずかしそうに言う。

あたしはいつも、可愛いと思っていた。


「うんっ!

覚えててくれたんだ!」


あたしが康を好きな理由。

その一つに、
《約束を守ってくれること》。

康は自分で言った約束は、絶対に破らないで守ってくれる。


今までも、康は約束を忘れたり、破ったりしたことはなかった。