―――美波SIDE

「あそこ行こう?

お土産やさんみたいだよっ!」


ことが斜め前にある小さなお店を指して言った。

こととさっつーと康くん3人が、お店に向かった。

美波もつづいて、お店に入ろうとすると――。


「ちょっといい?」


後ろから肩を突かれると同時に声がした。

振り向くと、真剣な顔をした海月くんがいた。


「…う、うん。」


いつもと違う海月くんがちょっと怖かった。

お店の向かいはさっき遊んだ海が広がっている。

石崖の上に腰を下ろす海月くん。

美波も隣に座った。