1日は、なんて早いんだろう…。


「じゃあ…、こと、またね!」


「うん、電話してね!」


新幹線のホームで、たくさんの荷物を抱えた夏姉。


「康も元気でね!

ことの事、泣かさないでよ?」


「…毎回それ言って行くの、やめろよ。

言われなくても分かってるから。」


「…本当に生意気になったね。」


「…うるさい。」


2人の会話はいつも楽しい。

あたしは笑顔で夏姉のことを送れる気がした。


「ははっ!…ばいばい!」


夏姉が笑顔で言った。


「…ばいばい、夏姉。」


手を振りながら夏姉は、新幹線の中へと入って行った。