帰る時になって、事件は起こった…。


「だから言ったんだよ!?

買いすぎだってー。」


2泊3日の旅行も後は帰るだけになった。

車に乗らない夏姉の荷物を見て、あたしは言った。


「こんなに車が小さいなんて思わなかったんだもん!」


4人家族だから、車は軽自動車。

服を乗せただけでも狭いのに、お土産なんて入るわけがなかった。


「なっちゃん!

車、乗せていいわよ!」


夏姉に向かって言ったのはみっちゃん。

自分の車を指しながら言った。


「本当ーっ!?

ありがとーっ!」


「…俺、寝ようと思ったのに…。」


さっちゃんの車も軽だけど、3人しか乗らない。

康はいつも後ろで1人、転がっているらしい。

その場所を取られてしまったため、小さくつぶやいた。


「妹が出来たとでも思って、辛抱してね☆」


夏姉はそう言って戻って来た。