すると須藤はキョトンとした。
「は?何で俺があんな奴に妬かなきゃいけないんだよ」
ガックリ……。
予想はしてたけどさ。
実際言われると、ショック……。
「冗談で言ったに決まってるでしょ……」
そう言ってため息をついた。
すると須藤はニヤッと笑った。
「きーちゃん。俺にヤキモチ妬かせるなんて、10年早いよ?」
「っな!?」
顔が熱くなる。
そしたらそんなあたしの顔を見て意地悪な笑みを浮かべて顔を近づけてくる。
「それとも……妬いてほしかった?」
!!!?
「そんな訳ないじゃんっ」
あたしは慌ててプイッと顔を背けた。
やっぱ……。
須藤がヤキモチ妬く訳ないよね。
あたし、やっぱ自惚れてた。
またため息をつくと、須藤がいきなりまたあたしを抱しめた。
そして耳元で囁く。
「でも……」
「っひゃ……」
耳がくすぐったくて、あたしは声を出してしまう。
恥ずかしくて耳まで真っ赤にしていると、そんなあたしを見て須藤はクスッと笑う。
「可愛い声……もっと聞きたい」
「ば、馬鹿じゃないの!?」
あたしは恥ずかしくて顔に火が出そう。
すると須藤は微笑みながら呟いた。
「でも……誰でもお気に入りを奪われたくないって思うよな」
「え……」

