「彼女として、彼氏の誕生日を祝いたくない訳ないよね?」
はい?……彼氏の誕生日?
「まぁ、会えた運命に乾杯して……今日は。聖菜ちゃんを毎年恒例・家族全員参加の零の誕生日会に招待したいと思います♪」
は?
……誕生日会?
目をテンにして須藤に視線を向けると、
「……はぁ」
と大袈裟なくらいの大きなため息。
えぇ!?
もしかして、今日……須藤の誕生日だったのお!?
「……嘘」
そんな事、今まで1回も聞いた事なかった。
そんな大事な事……知らなかった。
彼女として、彼氏の誕生日も知らなかった事が情けなくてショックを受けていると、いきなり須藤はあたしを引き寄せた。
「いい加減離れろ」
そう言って須藤は櫂さんを睨む。
その表情は怒りに満ち溢れていて、怖い。
でも櫂さんはまったく怯む様子を見せずに口を開いた。
「返してほしかったら、誕生日会来なよ」
「……汚ねぇぞ」
須藤の低い声に、櫂さんは微笑む。
「だって来てもらわないと、おれが困るんだもーん」
だもーん……って。
あなたいくつよ?なんて、あたしは考える。
すると須藤はそんなヘラヘラしている櫂さんを睨んだ。
「ふざけんな。……俺は行かねぇぞ」
決して、“うん”と言わない須藤を見て櫂さんはあたしをギュッと抱き締めた。
「じゃぁ、聖菜ちゃんだけ連れて行く事になるけどいい?」

