【長編】唇に噛みついて



今まで……。
何人の女の子が、須藤に言い寄ってたのかな。
きっと須藤は今までたくさんの女の子と付き合ってきたんだろうな。


ねぇ……。須藤。
あたし、別に須藤としたくない訳じゃないんだ。
ただ、ね?
両想いになったあたしと他の女の子と一緒なのは嫌なんだ。
ただのあたしのワガママなのかもしれないけどさ。
前とは一緒にしてほしくないの。


今までと一緒じゃ嫌なんだ。


「ごめんね、須藤……」


寝顔を見ているうちに、それにつられて睡魔に襲われたあたしは浴衣を脱いで寝巻きに着替えると、ベッドに寝転がり須藤の胸に顔を寄せ目を瞑った。











……――――――――。