バクバク鳴っている胸に須藤は口付けると、上目遣いであたしを見上げた。
「きーちゃんドキドキいってる」
「……うっさい」
そう言ってあたしは須藤の胸を押して離そうとした。
すると胸にチクッと痛みを感じる。
「っ……」
しばらくすると須藤は首筋にも唇を落とし、さっきと同じ痛みが走る。
うぅ~!!!
「須藤!いい加減にして!!」
あたしは叫んで精一杯の力で須藤を押した瞬間。
須藤がいきなりあたしの上に倒れ込んできた。
!!?
驚いて目を見開きながらもあたしはグイグイ須藤の肩を押してみる。
でも須藤は動かない。
え……?
何?どうしたの?
「須藤?」
「んー……」
へ?
キョトンとしていると、スースーと寝息が聞こえてくる。
う、そ……。
寝ちゃった、の?
頑張って須藤の下から抜け出して顔を覗きこむと、須藤は眠ってしまっていた。
「何よ……。襲うか、眠るかはっきりしなさいよ!」
あたしは独り言を呟いて、須藤の背中を叩いた。
でもそれでも須藤は目を覚まさない。
疲れてたのかな……。
ボーっと須藤の寝顔を見つめて、あたしは須藤の頬を撫でる。
羨ましいくらい綺麗なキメ細かい肌。

