て事で、今に至る訳。
どんどん追い込まれてあたしの逃げ場はついになくなった。
「何で駄目なの?」
目をクリッとさせて首を傾げる須藤。
その顔を見て、不覚にもドキッとしてしまう。
何でって……。
急すぎる!!
「てか!何であんたはそんなに性欲強いのよ!」
須藤を睨みつけて怒鳴ると、須藤は壁に追い込まれたあたしの横に手をついてあたしの顔を覗き込んでくる。
そして優しくフッと微笑むと、すぐに無表情に戻った。
「あ?男はこんなもんだろ」
はぁ!?
「あり得ない!もっと女の気持ち優先してくれる純情で優しい人だっているでしょ!」
そうよ!
こんな奴ばっかだったら、この世界終わるわ!
またまた須藤を睨みつけると、須藤は眉間に皺を寄せた。
「そんな奴いるかよ。つーか、男に純情求めんな、キモい」
な!キモいって!
キモいって言われた!
この変態に……キモいって!
絶句していると、須藤はその隙を狙ってあたしの帯を外す。
それに気づいたあたしは須藤の手を慌てて掴む。
「何?」
すると機嫌悪そうに、須藤は眉間に深い皺を寄せる。
何?って……何であたしが怒られなきゃいけないの!?
何であたしが悪いみたいな感じになってんの!?
「何で帯外すのよ!」
そう言ってあたしは涙目になりながら須藤を睨んだ。
すると須藤はあたしを見つめて口を開く。
「その顔やばい……誘ってるようにしか見えない」

