【長編】唇に噛みついて



次の日。
朝から楽しみで仕方なくて、時計をチラチラ見ては、ソワソワする。


他の事が手につかないほど、楽しみで。
時間が経つのが遅く感じる。
するとそんなあたしの横に置いてあった携帯が鳴る。


♪♪〜


携帯を開くと、須藤からメールが届いた。


“今日、5時半に迎え行くから”

たった一行のシンプルなメール。
でも、そんなメールでも笑みがこぼれた。


あたしは返信を返して、時計を見る。
時刻は12時を回っていた。


「よしっ!!」


あたしは拳を握って、ガッツポーズをすると立ち上がった。
そして、マニキュアを棚から取り、ベッドに座った。