【長編】唇に噛みついて



プープーって聞こえる機械音を聞いて、あたしは一気に体の力が抜けた。
そしてベッドに倒れ込む。


明日……須藤と花火見れるんだ。
信じられないよ。


「あ!!」


あたしは我に返って起き上がる。


「浴衣出さなきゃ!!」


大きな独り言を呟いて、あたしは慌ててクローゼットを開いた。


急遽決まった約束。
でも今までがっかりしてた分、それ以上に行ける事が嬉しかった。