いつもより、優しすぎる優。  そんな優に抱かれて幸せだったのに・・・。

     ストンッ    と下ろされた所は、ヒンヤリしてて、薄暗い所。
  りぃはすぐに分かった。    お・・・お化け屋敷だって事に!!
     
    だから、あの時優が、「後で後悔すんなよ。」って言ったんだ。
 昔、家族で行ったお化け屋敷があんまり怖くて、それ以来入ってないくらい。
    ソレを優は知ってるハズ。なのに・・。酷いよぉッ!!
   怒りが込み上げてきて、優に文句を言う。

 「勝手に行けば??」と言ってしまった。すると、「あぁ。勝手にするわ。もう知んねぇ。」吐き捨てる様に言ってから、スタスタと歩いて行く優。
   
  まさか、本当に先に行くとは思って無かったから、急いで優の名前を呼ぶ。
でも・・・。帰って来てくれない。
   「ゴメンね??だからぁ・・・。ゆぅッ!!こ・・。怖いよぉ。」怖くて声も震えてる。必死に何回も言う。   りぃ馬鹿だぁ。勝手に怒って・・・。

   考え込んでいると「助けて・・・。」消え入りそうな声が聞こえる。
そぉ言えば、此処はお化け屋敷。何も出てこない訳が無い。

   「ゥゥ。助けて欲しぃのわぁ・・。りぃだよぉッ!!」泣きながら叫ぶ。
その瞬間ッ!!   グイッ!!としゃがみ込んでいるりぃの足を誰かに掴まれた。
   「キャァァッ!!!!!」見ると、白い手がりぃの足を掴んでる。

   「ックゥ・・・。フェェン。怖いよぉ。」そのまま、手を振り払って、出口目指して、走る。