そんな俺を気にも留めないで、
石倉はどんどん話しを進める。
「今から1時間!
あなたたちには谷澤君を追ってもらいます!
範囲は学校内全部!!
ただし校内は禁止なので、
主に外を谷澤君には逃げ回ってもらいます!
現役剣道部員兼主将を
捕まえることは出来るのでしょうか!?」
生徒をあおる石倉。
そのたびヒートアップする生徒。
「捕まえた方にはなんと、
谷澤君に1つお願いを聞いてもらうことが出来ます!」
見渡した限りでは、
――――あいつの姿は見えない。
当たり前、か。
「では、先に谷澤君には逃げてもらいます!
そのあと5分後に皆さんはスタートですよ~」
ちくしょう。
何落ち込んでんだよ俺。
バカ。
「では!! スタートおおおお!!」
石倉の声と共に、
俺は体育館から外へと飛び出した。
“鬼ごっこ”が始まった。

