やばい。
意味がわからねぇ。
谷のヤツちゃんと日本語しゃべれ。
ふーっと溜息をついて、
何気なく開いてるドアから外を見た。
ほんとに何気なく。
テキトーに。
何の意識もしてなく。
なのに。
たまたま登校してきた福森を、
一瞬のうちに見つけてしまった。
頬を真っ赤にさせて、
巻いたマフラーに顔を埋めて。
寒そうなくせにスカートは短くて。
ばかだな。
寒いならそのスカート伸ばせよ。
そんなことを思うのに、
なぜかその姿から目が離せないんだ。
今すぐそばに駆け寄りたい。
無意識にそう思う俺は、
結構イタイ部類に入るのかもしれない。

