光輝は恥ずかしがりながら答えた。
「高畑くんは、部活大好きだから明日が待ちきれないでしょ?」
上川さんが俺に笑いかけてきた。
「そりゃそうさ、俺テニス大好き男だからな」
俺はわくわくした。
「高畑くんはすごいね、あの厳しい練習を楽しそうにこなすんだから」
俺の横を歩いている花原さんが呟いた。
「俺はテニスが大好きだから自然と部活が楽しくなるんだ」
俺はニコニコした。
「いいなぁ、私はあの厳しい練習を楽しみながらなんてできないよ」
花原さんはため息をついた。
「確かに部活は大変だけど私には光輝がいるから大丈夫だよ」
上川さんなりに花原さんを元気付けようとした。
「それは私には無理だね、だって彼氏いないもん」
彼氏がいないため花原さんはむなしさから肩をガクンと落とした。
「今のは逆効果だと思うけど」
光輝が呆れてため息をついた。
「ごめんりさ、私はただ元気付けようとしただけで、そんなつもりは・・・」
上川さんは焦りながら謝った。
「大丈夫だよ、ありがとう、ただ悩んでたところをつかれて落ち込んだだけだから」
花原さんはテンションがガタ落ちしていた。
「本当にごめんね」
上川さんは困り果てて手を合わせて謝った。
「大丈夫だよ、花原さんはかわいいんだからそのうち彼氏できるって」
やりとりを見ていて少し助けてやるかと思い、俺は花原さんに笑顔で言った。
「そうかなー」
花原さんが不安になって聞いてきた。
「大丈夫だよ、自信持って」
俺はビシッと親指を立てた。
「ありがとう高畑くん」
花原さんは先程の落ち込みが嘘だったように顔を真っ赤にして笑顔で涙目になりながら言った。
「俺はただ思ったことを言っただけだからいいよ」
俺は言ってるこっちが恥ずかしくなってしまった。
「ううん、私本当に高畑くんに感謝してるんだ、朝も私のことかわいいって言ってくれたから」
花原さんは微笑んだ。
「そ、そう、じゃあ、どういたしまして」
俺は嬉しくて照れた。
「いつの間にかそんな関係になっていたのか?」

