新造になった私達は禿の頃とは違い、姐さんのお客を楽しませる為に酌をしたり、遊びをする。 禿の頃よりは幾分か衣服が良いものになったし、髪も結ってもらっている。 櫛の一件から、利つとは全く喧嘩をしていない。 朝日姐さんが言った通りで、利つも意地を張って悪かったと、ほぼ同時に謝ったので、お互いに目を丸くした。 誰が聞いても私が悪いのに…… けれど、今の私達がいられるのだ。 *