それは、まだ
入学したころの話だ。
ゆめは3人の先輩に
囲まれていた。
理由は
スカートの短さ。
みんなと
同じくらいなのだが
ゆめは人より膝位置が
低いために
短く見えてしまう。
「アンタさあ、
短か過ぎでしょ!
入学式から
ししゃしゃってんじゃ
ねーよ。」
ドンッと
壁に突き飛ばす。
その時だった。
「そんな
くだらないこと
やめたら?」
先輩の後ろから
声がした。
「は?
お前も一年?」
「そうだけど。」
その顔は
すごく
キツい顔だったけど
すごい
綺麗な顔だった。
「アタシの親友返して。」
その人はそう言った。
びっくりした。
だって、
今初めて見た人だし…
親友って…。
「何?
アンタのダチ?
ならスカート下げさせて。」
その言葉に
「なんで?」
その人は平然と返した。
強い人だな。
かっこいいな。
「アンタさ、生意気!」
そう言って先輩は
その人の胸倉を
掴んだ。
その人は
表情一つ変えず
ただ黙っていた。
パンッ
鈍い音が鳴った。
