先のことなんてわからない。


今が幸せだから
今が大切だから
だから来年のことなんて
とてもじゃないけど
考えられなかった。


だけど、カレは言った。



「表参道は遠くなっちゃうけど・・・
おじいちゃんおばあちゃんになっても
毎年クリスマスシーズンには
この場所でデートしよう」



人ごみだということも忘れ、
ワタシの瞳から
大粒の涙がこぼれた。



ヒトがいっぱいいるのに
みんな見てるのに
だけど止まらなかったんだ。



うれしさと
愛しさがこみあげてきて。



カレはそんなワタシを見て



「バカだなぁ・・・」



って笑ったの。



ワタシは思った。
ワタシが生きてきて
一番うれしかったこと
あとにも先にも
もうきっとないんだなって。



ずっと、
一緒なんだね。



永遠なんてコトバなんて
信じなかった
ワタシだったけど
そのとき見えたんだ
一筋の光が・・・