普通の恋人


「咲!帰ったなら手伝ってちょうだい!!」

下からお母さんの声が聞こえた。

私は聞こえないフリをする。



何度か私の呼ぶ声が続いて、

ようやく私は返事をした。



「帰ったらまず顔を見せなさい。」

お母さんは私の顔を見るなり言った。

私が黙っていると、

なにかぶつぶつ言っていたけど

それも無視した。