キーンコーンカーンコーン

「亜季、いっといで!」

「うん♪」


啓太、教室にいるかな?
私は教室まで走った。

曲がり角で、

「あっ、けい…。」
名前を呼ぼうとしたら最後まで
言えなかった。
なぜなら、啓太が隣のクラスの子と
仲良く話してるから…

「でねー、〜なんだよ♪」

「ははっ、そうなんだ♪」

私にはそんな笑顔見せてくれないのに。
だめ。見てられない。
教室に戻ろうとしたとき、

「亜季?」

「啓太…。」

「あっ、ごめんね話してるのに邪魔しちゃって、じゃあ教室戻るね。ばいばい。」そこまで言って、思いっきり走った。

「亜季!」
啓太の声が聞こえたけど戻れなかった。
こんな顔見せたくないよ…